製造工場の倉庫における“無駄”を省く 人感センサー付きLEDで電気代を削減
工場内でまず見直すべきは「倉庫」の電気代
昨今、各種工場では電力使用量の削減が課題となっています。CO2排出量削減など地球環境保護の観点はもちろん、電気料金の値上がりが続く中で経費の削減も重視されているからです。
工場の電気代の内訳は、大部分を生産設備が、残りを空調や照明が占めています。生産設備における節電は、設備を省エネ機器に入れ替えるなど大掛かりになりがちですが、空調や照明の節電は比較的取り組みやすいと言えます。特に、人通りの少ない倉庫の空調や照明は、工場の節電においてまず見直すべきポイントです。
照明の点灯・消灯を人手に頼ることで無駄が発生
あるメーカーから、工場の倉庫内の電気代を削減したいと相談がありました。解決策としては、太陽光パネルの導入や空調・照明のリニューアルなど、さまざまな方向性が考えられます。ヒアリングしていくと、工場のある地域は日照時間が短く太陽光パネルではメリットを得られないことや、照明機器に不便さを感じていることが分かりました。倉庫内の照明を点灯・消灯するには、作業者がフォークリフトを降りて操作しなければならず、それが作業者にとって手間となり、結果的に照明がつけっぱなしになっていたのです。
照明リニューアルとしては蛍光灯からLEDへの切り替えがよく行われますが、今回のケースではそれに加えて照明の点灯・消灯を作業者の負担なくできる仕組みを構築し、現場での作業時以外は無駄な電気代が発生しないようにすることが必要でした。
デモを通じ、人感センサー付きLEDを提案
まず提案したのはリモコンで操作できるLED器具でしたが、作業者一人一つずつリモコンを支給すると紛失するのではないかという懸念がありました。そこで、高天井用の人感センサー付きLED器具を提案。この商品なら、一般的な人感センサーでは対応できない高さに取り付けても人やモノを検知し、自動で点灯・消灯できます。また、通路はほんのり点灯、それ以外は消灯などエリアごとに安全面を考慮した設定も可能です。
天井の高い工場や倉庫に導入できる人感センサー付きLED器具は、初めてお使いいただく商品だったため、導入後のイメージが湧くようにデモンストレーションを実施しました。照明の色目やセンサーの感知度確認いただき、まずは小規模な第一倉庫に導入。その結果、電気代を大幅に削減することができました。さらに、導入イニシャル費が早々に回収できるほどの効果があると判断いただけたため、同じ工場内の第二倉庫から第四倉庫まで導入することになりました。
技術によって電気代削減と省エネに貢献
センシング技術の進化により、人感センサー付きLED器具を活用できる場所は増えてきています。当初、高天井用のLED器具を販売しているメーカーはごく少数でしたが、最近では国内外のメーカーの商品も増えています。付随する機能や費用も商品によって異なり、選択肢が広がっているのは、導入を検討している企業を後押しすることにつながるでしょう。
工場のような大規模施設の電気代削減に取り組むことは、企業の経費削減だけでなく、省エネにもつがなります。福西電機は、今後も最適なソリューションを提供することでクライアントの課題を解決するとともに、環境問題の解決に貢献していきます。