すべての従業員へ、音をとどける 工場の音響設備改善による安全衛生の向上

工場の音響設備改善による安全衛生の向上

安全な工場稼働における「音」の重要性

工場における労働災害防止など、安全な労働環境の構築は各種メーカーにおいて大きな課題です。特に製造系の工場では機械音が大きく、そのほかの音が埋もれてしまうということがよくあります。工場建設時点では適切な音響設計がなされていても、後々のレイアウト変更や設備増設などにより、音が聞こえにくくなってしまうのです。
場内アナウンスやチャイムなど、工場内での「音」による案内は、平常時の業務遂行において重要であるのはもちろんのこと、災害など非常時においても、作業者の安全を守るために欠かせないものです。つまり、適切な音響設備は、工場における安全な労働環境の構築につながる大事な要素のひとつです。

設備変更によって発生した「聞こえ」の課題

ある機器メーカーにおいても、新設備導入に伴う工場内のレイアウト変更により、音響上の課題が発生していました。場所によっては音が流れていることすらわからない状態になってしまったそうです。音響環境改善のため再度レイアウトを検討してみたものの、専門家もおらず、自分たちだけでは改善が見込めずに困っているということでした。設備が古いことも要因として考えられましたが、かと言って音響設備をすべて入れ替えたり、都度増やしたりするのはコスト的に難しい状況でした。そのため、福西電機へ環境構築、コストの両面において最適な提案の相談をされたのです。

設備変更によって発生した「聞こえ」の課題

デジタル調査とヒアリングで課題を深堀りし、最適設計を提案

私たちはまず、音響設計の図面を起こし、音の分布をシミュレーションしてその伝わり方を見える化するとともに、実際の現場の音響測定状況とも照らして最適なスピーカーの数と設置場所を割り出しました。そのうえで配線状況なども調べ、既存のまま使えるもの、改修が必要なものを選別しました。また、現場作業者へのヒアリングのほか、場内アナウンスの内容や対象者、普段のアナウンス業務における課題なども調査しました。その際、緊急時のオペレーションはマニュアル化されているものの、いざ非常時に的確に操作ができるか不安だという声も聞かれました。
こうした課題の解決のため、用途に合わせた音を、必要な場所に、簡易な操作で流せるアンプの導入も提案に加えました。使える設備は活かして必要最小限の改修にとどめることでコストを抑えて導入できるという点もアピールポイントとなりました。

設備の進化とともに、安全環境の構築も日々進化させる

技術の進化に伴って工場設備のモジュール構造化なども進み、場内環境も変化していきます。そのなかで、労働者の安全を確保・維持し、誰もがより働きやすい環境をつくり出すことは、事業者にとって重要な使命のひとつです。
福西電機は、音響や照明設備、そのマネジメントシステムなどトータルソリューションサービスでクライアントのお困り事を解決し、あらゆる場所の労働環境の質向上に貢献していきます。

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